平成29年度 箕面市立病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 894 198 204 274 530 563 1251 2020 1684 452
当院は地域の中核病院として、幅広い疾患に対応しております。年齢分布では医療が必要な方の高齢化を反映し、70歳代が最も多くなっています。高齢の患者さまでは入院期間が長くなりますと体力、認知機能の低下が起きてしまうことがありますので、早期にリハビリテーションを行い体力低下の防止に努めております。地域医療室が中心となって地域の医療機関、ケアマネージャー、介護施設と協力して退院後の生活環境をととのえられるよう退院支援をおこなっております。
また0歳代の入院患者が多い特徴があります。これは当院が豊能広域こども急病センターと隣接することに加えて、箕面市のみならず近隣の自治体の連携医からの入院を要する紹介患者が多いことの影響があると考えられ、入院が必要な小児患者が入院できるよう病院全体で配慮しております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 39 29.67 20.83 28.21% 85.18 肺炎(絶食)
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア1 29 12.69 13.51 3.45% 82.07
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 21 21.29 16.48 0% 67.00 悪性リンパ腫【R-CHOP療法】
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 18 12.67 12.34 5.56% 79.17 腎盂腎炎(絶食)
0400801299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア0 10 7.1 8.67 0% 46.70
内科に関しましては平成29年度の6月までは内科は総合内科、血液内科、循環器内科が統合されていました。さらに7月よりは内科(総合内科)、血液内科、循環器内科へと分科しましたので年間の統計やそのカウントがやや複雑になっています。内科入院の1位は誤嚥性肺炎です。内科以外の内科系各科も分担して受持ちをしていますが、内科においてはその平均年齢が85.2歳であることから判るように自宅や施設などで何らかの介護を受けておられた患者さんの入院を意味すると思われます。A-DROPが1点までであっても高齢であることや嚥下機能が低下していることより原則入院加療を推奨しています。当院においては治療方針のさらなる向上およびクリニカルパスのさらなる整備を行っていますが、前年に比し、さらに高齢者や要介護者の増加に伴い、さらに平均入院期間は長くなっています。従って2位、5位の市中肺炎に比べると昨年同様、2倍以上の平均入院期間となっていると思われます。3位の非ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫の患者さんで、当院血液内科が重点的に診療、治療を行っておりますし、7月よりは血液内科としての独立した統計となります。4位の腎臓または尿路の感染症です。当院は腎臓内科の標榜がないことから原則内科が診ています。その平均年齢79.2歳からも判るように誤嚥性肺炎の受け入れと同様、高齢者の入院加療が必要と思われる尿路系感染症の多くを受け入れていることも、やはり本院の特徴と思われます。2位、5位の肺炎など(市中肺炎)においては基本的にはA-DROP1点以上の中等症以上の肺炎を受け入れており、市の基幹病院としての役割を果たしていますが、当院の特徴としては現在、呼吸器科が休診中のため、内科以外の内科系各科においても適宜、分担して受持ちをして頂いています。総数はその合計になります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 100 7.03 7.87 0% 63.69 成人憩室炎
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 68 9.79 10.61 2.94% 74.74
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 64 7.39 9.06 1.56% 67.67 急性虚血性腸炎
150020xxxxx0xx 細菌性腸炎 手術・処置等2 なし 51 6.41 7.27 0% 49.10 成人感染性腸炎(抗菌薬あり)
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 51 18.75 20.83 13.73% 85.55 肺炎(絶食)
消化器内科では、緊急で入院する患者さんが多く、その中でも大腸に関する病気(憩室炎、憩室出血、虚血性腸炎、細菌性腸炎)と胆石に関する病気(胆管結石、胆管炎)が多いです。いずれも急に腹痛・発熱などの症状を伴い、緊急での入院・加療が必要な病気です。憩室炎、虚血性腸炎、細菌性腸炎に対しては、クリニカルパス(検査・治療等の計画をまとめたスケジュール表)を作成し、各疾患で最適化した医療を提供しています(別紙クリニカルパス参照)。胆管炎は、抗生剤投与だけで無く、積極的に内視鏡を使って胆汁を消化管に排泄したり石を取り除く処置を行い、早期退院を目指した医療を提供しています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 29.92 20.83 23.08% 66.96 胃瘻造設術
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 21.88 18.66 6.25% 77.00
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 16 7.63 5.15 0% 67.69
030410xxxxxxxx めまい(末梢前庭以外) 11 7.18 5.3 0% 77.73
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 16.51 - -
当院は救急医療を担当しており、神経内科における入院患者の3分の2以上は脳卒中、神経感染症、意識障害、けいれん、めまい発作などの急性疾患です。このため、他の診療科と密に連携しながら全身的な診療を行っております。ER(救急診療部)における神経救急疾患の診察、対応も積極的に行っております。スタッフの3名は神経学会専門医資格を有しており、十分な経験、知識をもって診療に当たっています。また、地域の神経難病診療の中核施設としてパーキンソン病を初めとして、多数の神経難病患者の診療、教育、啓蒙活動を行っております。神経難病患者が誤嚥性肺炎をおこして入院されることも多く、嚥下評価、栄養管理、リハビリテーションなどを一貫して提供する体制をとっております。また、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟に移動した神経疾患の主治医も継続して行っており、主治医交代なく一貫した治療を受けることができる体制になっています。 また、大阪大学医学部神経内科、国立病院機構刀根山病院神経内科との連携も密に行い、高度な神経疾患診療ができるように努力しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 111 5.24 5.94 0.90% 1.11
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 86 5.60 6.32 5.81% 3.59 小児喘息抗菌薬なし
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 69 6.54 6.18 1.45% 0 新生児黄疸光線療法
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 68 6.04 5.7 1.47% 2.76
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 61 4.00 5.5 0% 3.31 ウイルス性腸炎②(10~13kg)
当科は、箕面市の公立病院として急性疾患の診療を行っています。当院での入院患者は赤ちゃんから中学生まで幅広く分布しており月平均は20人程度です。入院患者数で最も多いものは、肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症です。次いで多いものは気管支喘息の急性発作の入院診療です。気管支喘息は、吸入ステロイドや抗ロイコトリエン薬の内服により多くの小児患者で外来治療が可能となりましたが、急性発作のため入院を要する方が年100人程度おられます。3番目に多いものは、分娩後に治療を要する赤ちゃんの入院です。当科は公的病院として、産婦人科クリニックでのお産が難しい妊婦様を受け入れ、お産後の新生児の診療に力を入れています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 63 5.49 6.64 0% 59.32 腹腔鏡下胆嚢摘出術
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 54 4.78 5.56 0% 37.65 虫垂切除術(腹腔鏡下気腹50kg以上)
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 45 13.33 15.61 0% 72.44 腹腔鏡下s状結腸切除術(50kg以上)
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 36 6.25 7.4 0% 62.08
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 31 14.55 12.35 0% 74.84 右肺葉切除術
2017年度大腸がん手術件数は約140件でした。高齢の患者も多く、平均年齢は70歳を超えています。がん緊急手術にも対応し、全大腸がん患者の約10%は緊急手術を行っています。
当院外科では ①根治性 ②安全性 ③QOL に重点を置いています。
①根治性 : ガイドラインに沿った確実な手術を行っています。
②安全性 : 合併症の少ない手術を目標としています。結腸手術の主たる合併症である感染症はリスク調整後の標準化感染比(SIR)においても0.47と全国平均の50%以下の水準となっており、安全性が認められています。
③QOL : 緊急手術においてもほぼ肛門温存手術が可能です。
大腸がんでは術後約1週間での退院が可能です。
がん以外の良性疾患(胆石・虫垂炎・ヘルニアなど)でも手術の安全性を心がけており早期退院が可能です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 105 61.51 27.09 11.43% 83.81 左大腿骨近位端骨折観血的整復術
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 64 2.77 5.21 0% 49.02 右橈骨遠位端骨折(2泊3日)
160700xx97xx0x 鎖骨骨折、肩甲骨骨折 手術あり 定義副傷病 なし 36 2.86 5.54 0% 45.31 成人右鎖骨骨折術
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 32 37.19 23.14 0% 67.56 全身麻酔・右人工股関節置換術
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 23 17.65 17.28 4.35% 74.83 腰部脊柱管狭窄症に対する開窓術
整形外科では入院治療が必要である、骨折に対する手術治療、関節外科手術(人工股関節、人工膝関節)、脊椎外科手術などに積極的に取り組んでいます。
地域の基幹病院である当院では、骨折などの外傷の手術症例が多く、四肢骨折の観血的手術やアキレス腱断裂に対する縫合術などの手術件数が最も多くなっています。しかしそれにとどまることなく、重度の変形性関節症や関節リウマチに対しては股関節、膝関節の人工関節置換術を行っており、患者様の年齢、活動性、骨形態などを検討し、最適な人工関節や手術方法を決定しています。また脊椎外科では、頚椎に関しては椎弓形成術や前方固定術を、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に対しては後方除圧術を行っています。さらに肩関節に関しては、反復性肩関節脱臼、肩関節の腱板断裂などの治療を関節鏡を用いて行なっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 56 2.36 3.29 0% 69.27 両眼瞼下垂症手術(2日間)
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 32 3.41 8.5 0% 72.5 局所麻酔悪性腫瘍切除術
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 32 2.69 4.14 0% 31.72 局所麻酔良性腫瘍切除術
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 13 2.08 3.32 0% 50.08 左眼瞼内反症(1泊2日)
080006xx97x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 13 8 10.68 0% 72.62
箕面は元気なお年寄りが多く、老人性の眼瞼下垂(腱膜性、皮膚弛緩性)、皮膚の良性腫瘍、悪性腫瘍(皮膚がん)が上位を占めています。
機能面(目を開けやすくする)、根治性(癌をしっかり取る)はもちろん、整容面(見た目もきれいに治す)も配慮して治療を行っています。
また、高齢者の皮膚癌手術では、短期間で治る手術(植皮など)を行うと術後安静が必要で、かえって寝たきりになることもあり、治癒まで時間がかかっても負担が少ない方法(開放療法など)を選択するほうがよい場合もあります。患者様、一人一人の状態に合わせてベストな治療方法を選択するようにしています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 45 8.24 8.95 0% 66.71 帯状疱疹
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 20 8.7 11.73 0% 66.15
080090xxxxxxxx 紅斑症 - - 10.37 - -
161000x199x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし - - 12.1 - -
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 3.58 - -
当科で入院加療を行なう疾患は、急性膿皮症と帯状疱疹が大多数です。急性膿皮症とは、蜂窩織炎、丹毒など、皮膚から皮下組織にかけての領域に生じる細菌感染症のことをいいます。高熱があったり、炎症症状(痛み、腫れ、熱感、発赤)の強い方が入院治療の対象になります。治療としては、約5日間の点滴を行ないます。帯状疱疹は、高熱や嘔気があったり、痛みが強い方、発疹の範囲が広い方、発疹が顔面に生じた方、発疹が全身に及んだ方(汎発化)などが入院治療の対象になります。治療としては、7日間の点滴を行ないます。急性膿皮症と帯状疱疹いずれもパスを作成しており、休日、夜間の救急外来経由での入院も受け入れています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 80 7.75 7.31 1.25% 74.9 経尿道的膀胱腫瘍切除術
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 61 12.56 12.92 0% 70.48 ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 47 4.98 5.75 0% 66.74 経尿道的尿管結石砕石術
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 33 9.88 9.73 0% 74.03 経尿道的前立腺切除術
110080xx99030x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 18 15.06 14.81 0% 74.83
膀胱腫瘍は大多数が悪性ですが、経尿道的な内視鏡手術で切除可能のものが過半数を占めています。悪性度が高く膀胱筋層に浸潤するような膀胱癌は、根治療法のひとつとして膀胱全摘を行いますが、症例に応じて開腹や腹腔鏡での手術を行っており、本年より膀胱全摘術に対してもロボット支援手術を開始しました。

前立腺の悪性腫瘍は、転移が無く根治的手術を希望されれば前立腺全摘除術を行います。以前は開腹や腹腔鏡で行っていましたが、平成27年6月以降はロボット支援手術を主体に行っており手術前日入院で術後10日目に退院となっています。

前立腺肥大症に対しては経尿道的な切除術を行っており、大きなものでも開腹ではなく全て内視鏡手術で対応しています。

尿路結石に対する治療は体外衝撃波による破砕術に加えレーザー砕石と軟性尿管鏡を導入することで尿管のみならず腎結石に対しても治療が可能となり破砕効果が良好で治療期間が短縮しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 71 5.25 6.37 0% 44.11 腹腔鏡下卵巣腫瘍摘出術
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 70 6 6.28 0% 45.63 腹腔鏡下子宮全摘術
120100xx02xxxx 子宮内膜症 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 36 5.08 6.8 0% 39.39 腹式子宮全摘出術
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 32 9.03 9.91 0% 48.44
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 32 2.03 3.05 0% 47.50 子宮内腫瘍摘出手術(腰椎麻酔)
子宮筋腫、腺筋症にたいして行われる腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)は手術前日入院で術後4-5日目退院です。
子宮筋腫にたいして行われる腹腔鏡下(補助下)筋腫核出術(LM)は手術前日入院で術後3-4日目退院です。
子宮内膜ポリープにたいして行われる子宮鏡下ポリープ切除(TCR)は手術当日入院翌日退院です。
卵巣腫瘍にたいして行なわれる、腹腔鏡下子宮附属器(卵巣)腫瘍摘出術は手術前日入院で術後3日目退院です。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 13 1 3.3 0% 70.15
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 - - 5.9 - - 右→左白内障手術
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 - - 2.85 - - 右白内障手術(2泊3日)
- - - - 27.83 - -
- - - - 11.22 - -
当院の入院患者のほとんどが白内障手術を受けられる方ですが、集計上この表には反映されていません。
その次に多いのが結膜手術ですが、ほとんどが翼状片に対する手術です。日帰り入院で施行しています。当院では翼状片切除後に下方結膜を移動させて縫合する有茎弁移植を併用し、マイトマイシンCを使用しない方法でおこなっています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 30 6 5.48 0% 40.33 扁桃周囲膿瘍
030428xxxxxxxx 突発性難聴 29 8.21 9.18 0% 53.59 突発性難聴
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 27 10.33 9.45 0% 60.85 特発性顔面神経麻痺(bell麻痺)
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 19 8.53 8.01 0% 18.63 扁桃摘出手術
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 10 7.4 5.15 0% 65.20
扁桃関連の入院は、①重症の急性扁桃炎、②扁桃周囲炎、③扁桃周囲膿瘍、などがあります。扁桃周囲膿瘍の場合は、切開排膿などの外科的処置が必要になります。
突発性難聴は、ステロイド点滴を中心とした加療を行っています。リポ化プロスタグランジンE1の点滴も併用しています。8日間の入院セットで加療していますが、症例によっては延長しています。
顔面神経麻痺もステロイド点滴を中心とした加療を行っています。明らかにヘルペスが原因と分るハント症候群ではなく、皮疹などがないベル麻痺に対しても、ヘルペスウイルスとの関連が指摘されており、内服の抗ヘルペス薬も使用しています。9日間の入院セットで加療していますが、症例によっては延長しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 39 24.23 20.83 15.38% 86.41 肺炎(絶食)
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 31 14.03 12.34 6.45% 79.87 腎盂腎炎(絶食)
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 3.82 4.62 0% 76.18 経皮的冠動脈形成術(水曜日手術)
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 14.31 17.71 0% 84.62
050070xx99000x 頻脈性不整脈 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 7.71 - -
虚血性心疾患はほとんどが予定のパス入院のため、平均在院日数は短期間となっております。
誤嚥性肺炎と腎盂腎炎は施設からの入院が多く、嚥下能と活動性の低下を認める症例が多いため、
治療も予定どおりといかず、リハビリにも時間を要するため、パス入院ですが、平均在院日数は
延長傾向です。心不全も誤嚥性肺炎と同様に平均年齢は高齢ですが、誤嚥性肺炎に比べると年齢は
の差はわずかですが、嚥下能や活動性は比較的保持されていることが多いためか、平均在院日数は
短縮しております。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 18 23.44 16.48 11.11% 67.44 悪性リンパ腫【R-CHOP療法】
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 16.13 20.83 0% 87.31 肺炎(絶食)
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし - - 17.04 - -
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり - - 40.97 - -
130060xx97x00x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 15.47 - -
当院では非ホジキンリンパ腫に対してクリニカルパスを使用しており、通常は在院日数は17~19日ですが、治療抵抗性および難治性のリンパ腫はクリニカルパスに適応とならず、在院日数が延びる傾向にあります。
内分泌代謝科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 66 25.48 20.83 31.82% 86.44 肺炎(絶食)
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 52 14.4 12.34 1.92% 76.48 腎盂腎炎(絶食)
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 47 13.04 14.27 2.13% 60.47 糖尿病教育・合併症評価
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 35 13.09 14.63 0% 67.57
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア1 13 10.23 13.51 0% 84.69
糖尿病を中心とする糖代謝疾患、肥満症、高脂血症(脂質代謝異常)、甲状腺疾患、副甲状腺疾患、視床下部下垂体疾患、副腎疾患などが対象です。糖尿病教育入院や各種内分泌負荷試験(二次性高血圧の鑑別等)、甲状腺超音波検査(穿刺吸引細胞診)などを交えながら診療しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 67 10 15 58 - 37 1 7
大腸癌 32 53 38 86 - 52 1 7
乳癌 13 14 - - - - 1 7
肺癌 15 - - 15 - - 1 7
肝癌 - 10 10 - - 75 2 5
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院では1年間に5大がん(胃がん・大腸がん・肝がん・肺がん・乳がん)、泌尿器科・婦人科等その他の部位のがんを加えると約800人のがん患者が来院され、そのうち約600人の方が手術を受けられます。 通常の開腹・開胸手術から腹腔鏡・胸腔鏡手術、さらにはロボット手術まで取り入れています。
化学療法(抗癌剤治療)は主に通院で、新設された外来治療センターで行います。年間約2000件の外来化学療法を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 55 7.64 53.8
中等症 154 13.64 81.28
重症 22 27.23 83.23
超重症 - - -
不明 - - -
当院は二次救急病院であり、成人市中肺炎の重症度は中等症が最も多くなっております。市中肺炎といえども中等症はやはり高齢者が多く(平均年齢81.28歳)、平均在院日数も13.64日とやや長めになっております。超重症の患者様は三次救急病院に入院治療をお願いすることもあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 29 31.14 79.31 13.33
その他 16 41.38 75.31 4.44
脳梗塞に関しては TPAや血管内治療などの超急性期治療は当院では実施できませんので、適応がある患者様は国立循環器病研究センター、市立豊中病院脳卒中センターに依頼しております。上記の適応がない脳梗塞は当院入院して急性期治療の後、当院回復期リハビリテーションセンターでリハビリテーションをおこなっております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 46 2 13.59 8.7% 81.46
K654 内視鏡的消化管止血術 46 1.02 7.2 2.17% 70.3
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 45 2.18 10.24 0% 76.44 肝動脈塞栓療法
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 41 1.63 7.46 2.44% 73.8 胃腫瘍粘膜下層剥離術
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 35 1.71 7.49 5.71% 71.77
 内視鏡的胆道ステント留置術とは、癌や胆石によって胆管がせまくなり、黄疸が出ている患者さんの胆管にチューブをいれて、黄疸を下げる処置をいいます。このような処置を早期にすることによって、その後の治療がスムーズにできるようになります。
 内視鏡的消化管止血術とは、胃潰瘍や大腸からの出血に対して内視鏡を使って、早期に出血を止める治療を行います。
血管塞栓術は、肝癌に対する治療で、肝動脈にカテーテルを挿入して、抗癌剤を注入し癌に栄養を送っている動脈を塞いで癌を壊死させる治療です。ラジオ波焼灼術も併用し、最適化した医療を提供しています。
早期の食道癌、胃癌、大腸癌に対する内視鏡的治療(内視鏡的粘膜下層剥離術;ESD)も積極的に行っています。この様な侵襲の少ない治療をすることにより短期間での社会復帰が可能となっています。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 11 26.36 29.36 45.45% 75.64 胃瘻造設術
K386 気管切開術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) - - - - -
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 - - - - -
パーキンソン病などの変性疾患では罹病期間が長くなり、高齢となってくると嚥下が難しくなり、栄養状態の悪化、誤嚥性肺炎を繰り返すなどが生じてくる場合があり、適応や患者様のご希望を十分に検討して栄養方法を決定しております。栄養方法としては胃瘻造設、経鼻胃チューブ挿入、中心静脈カテーテルからの経静脈栄養が選択枝としてあります。
疾患の種類によっては気管切開術、人工呼吸などが必要となる場合もあり、各科と連携して行っております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 114 1.93 5.02 0.88% 62.49 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K6335 鼠径ヘルニア手術 103 1.03 2.4 0% 71.17 局所麻酔・右鼠径ヘルニア根治術
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 54 0.3 3.48 0% 37.56 虫垂切除術(腹腔鏡下気腹50kg以上)
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 43 4.53 14.56 0% 71.81 腹腔鏡下s状結腸切除術(50kg以上)
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 35 5.63 11.6 0% 72.06 s状結腸切除術(50kg以上)
2017年度大腸がん手術件数は約140件でした。高齢の患者も多く、平均年齢は70歳を超えています。がん緊急手術にも対応し、全大腸がん患者の約10%は緊急手術を行っています。
②安全性 : 合併症の少ない手術を目標としています。結腸手術の主たる合併症である感染症はリスク調整後の標準化感染比(SIR)においても0.47と全国平均の50%以下の水準となっており、安全性が認められています。
③QOL : 緊急手術においてもほぼ肛門温存手術が可能です。
大腸がんでは術後約1週間での退院が可能です。
がん以外の良性疾患(胆石・虫垂炎・ヘルニアなど)でも手術の安全性を心がけており早期退院が可能です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 105 4.95 48.61 10.48% 79.82 左大腿骨近位端骨折観血的整復術
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 69 1.67 9.75 7.25% 57.77 右橈骨遠位端骨折(2泊3日)
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 等 47 0.43 1.3 0% 46.62 上肢異物(挿入物)除去術 全身麻酔
K0821 人工関節置換術(股) 等 46 1.37 39.13 0% 69.61 全身麻酔・右人工股関節置換術
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 31 1.48 4.45 6.45% 43.26 成人右鎖骨骨折術
整形外科では入院治療が必要である、骨折に対する手術治療、関節外科手術(人工股関節、人工膝関節)、脊椎外科手術などに積極的に取り組んでいます。
地域の基幹病院である当院では、骨折などの外傷の手術症例が多く、四肢骨折の観血的手術やアキレス腱断裂に対する縫合術などの手術件数が最も多くなっています。しかしそれにとどまることなく、重度の変形性関節症や関節リウマチに対しては股関節、膝関節の人工関節置換術を行っており、患者様の年齢、活動性、骨形態などを検討し、最適な人工関節や手術方法を決定しています。また脊椎外科では、頚椎に関しては椎弓形成術や前方固定術を、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に対しては後方除圧術を行っています。さらに肩関節に関しては、反復性肩関節脱臼、肩関節の腱板断裂などの治療を関節鏡を用いて行なっています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 41 0 1.41 0% 69.85 両眼瞼下垂症手術(2日間)
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 30 0.07 1.27 0% 73.07
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) 16 0 1.19 0% 69.44
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) 15 0.47 0.47 0% 6.2 局所麻酔悪性腫瘍切除術
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) 15 0.4 1.87 0% 47.33 局所麻酔良性腫瘍切除術
箕面は元気なお年寄りが多く、老人性の眼瞼下垂(腱膜性、皮膚弛緩性)の手術、皮膚の良性腫瘍、悪性腫瘍(皮膚がん)の手術が手術の上位を占めています。

眼瞼下垂手術では小児の場合は全身麻酔、成人の場合は局所麻酔で行っています。術後出血、腫れの予防のため、1泊していただくこととが多いです。

皮膚良性腫瘍や皮膚がんのうち、小さなものは通院局所手術、大きいものや術後出血が予想される場合は入院手術(局所麻酔もしくは全身麻酔)で行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 89 1.53 5.11 1.12% 75.2 経尿道的膀胱腫瘍切除術
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 62 1.42 10.5 0% 70.53 ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 等 49 1.67 2.8 0% 66.02 経尿道的尿管結石砕石術
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 42 2.24 8.24 4.76% 74.76 経尿道的前立腺切除術
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 33 0.88 9.36 0% 78.45 腎盂腎炎を伴う水腎症に対するステント留置術
前立腺癌の根治手術は、ほとんど全てロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術を行っており、手術前日入院で術後10日目に退院となっています。
筋層非浸潤性の膀胱癌は経尿道的な内視鏡手術を行っており、前日入院で術後3日目に尿道カテーテルを抜去して4日目に退院となっています。
前立腺肥大症の手術は、全て経尿道的な内視鏡手術を行っており、前日入院で術後5日目に尿道カテーテルを抜去して7日目に退院となっています。
尿路結石に対する治療は体外衝撃波による破砕術に加えレーザー砕石と軟性尿管鏡を導入することで尿管のみならず腎結石に対しても治療が可能となり破砕効果が良好で治療期間が短縮しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 85 1.02 3.28 0% 43.76 腹腔鏡下卵巣腫瘍摘出術
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 56 1 5.02 0% 45.98 腹腔鏡下子宮全摘術
K872-3 子宮内膜ポリープ切除術 等 46 0.02 1 0% 47.98 子宮内腫瘍摘出手術(腰椎麻酔)
K8862 子宮附属器癒着剥離術(両側)(腹腔鏡) 等 33 0.97 3 0% 39.12
K877 子宮全摘術 28 1.14 7 0% 52.29 腹式子宮全摘出術
子宮筋腫、腺筋症にたいして行われる腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)は手術前日入院で術後4-5日目退院です。
子宮筋腫にたいして行われる腹腔鏡下(補助下)筋腫核出術(LM)は手術前日入院で術後3-4日目退院です。
子宮内膜ポリープにたいして行われる子宮鏡下ポリープ切除(TCR)は手術当日入院翌日退院です。
卵巣腫瘍にたいして行なわれる、腹腔鏡下子宮附属器(卵巣)腫瘍摘出術は手術前日入院で術後3日目退院です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 1044 0.02 1.52 0.1% 76 右白内障手術(2泊3日
K224 翼状片手術(弁の移植を要する) 13 0 0 0% 70.15 【日帰り】右眼科局所麻酔手術
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズ挿入) - - - - -
K215-2 眼瞼結膜腫瘍手術 - - - - -
当院の手術はほとんどが白内障手術(水晶体再建術)です。片眼ずつ、日帰り入院、一泊入院、二泊入院のいずれかでおこなっています。手術は局所麻酔でおこない、全身麻酔や鎮静が必要な方、多焦点レンズ・乱視用レンズ挿入を希望される方は他施設へご紹介しています。
翼状片手術は日帰り入院で施行しています。術式はさまざまな方法がありますが、当院では翼状片切除後に下方結膜を移動させて縫合する有茎弁移植を併用し、マイトマイシンCを使用しない方法でおこなっています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 19 1.05 7.32 0% 19.42 扁桃摘出手術
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) - - - - -
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) - - - - - 慢性副鼻腔炎内視鏡手術
口蓋扁桃摘出術は、いわゆる”扁桃腺”の手術です。繰り返し扁桃炎を起こしている症例や、扁桃が大きいために不都合な事が起こっている症例(睡眠時無呼吸症候群など)などが対象です。術後合併症として術後出血があり、手術創部の状態をみながら退院日を決めますので、最短で術後6日目退院の予定としていますが、創部の治癒具合により入院期間が延びる事があります。退院後も術後3週間は生活制限が必要です。
内視鏡下鼻副鼻腔手術は、その多くがいわゆる”ちくのう”の手術です。以前は、口の中(犬歯窩)から手術をしていましたが、今は内視鏡を使って鼻の中で手術しますので、以前の術式に比べ、患者さんの負担は随分減っています。副鼻腔は複数あり、どの範囲を手術するかで、4型や3型などと名称がつけられています。退院は術後6日目の予定で、多くが予定通りですが、鼻内の状況のよって退院が延びる事もあります。また、鼻の手術は、手術そのものと同じくらい術後加療が大事です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 等 - - - - - 経皮的冠動脈形成術(水曜日手術)
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 等 - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - - ペースメーカー植え込み術
K620 下大静脈フィルター留置術 - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
虚血性心疾患では御高齢の症例が多く、出血リスクや腫瘍合併を考慮し、20mm以下の病変であれば、バルーン形成術で終了することを心がけておりますが、必要に応じてステント留置術も施行しております。予定入院の待機症例が症例の大部分ですが、日中の業務時間内の緊急対応もしております。将来的には夜間、休日の対応もしていきたいと考えております。また下肢動脈、腎動脈などの末梢血管疾患の治療もしております。
不整脈疾患に対しては徐脈性不整脈に対して恒久的ペースメーカー植込術を施行しております。心房粗動に対しては症候性症例や心不全の原因の場合にカテーテルアブレーションを施行しております。下大静脈フィルターの留置はガイドラインに従い必要に応じて施行しております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 19 0.24%
180010 敗血症 同一 11 0.14%
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 42 0.52%
異なる - -
当院では播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症、その他の真菌感染症、手術・術後の合併症の発生率はいずれも1%未満と低く抑えられています。

入院の契機と同一とは、入院する際にすでに起こっていた傷病であることを示しています。
入院の契機と異なるとは、入院時に治療目的とした疾患とは異なることを示しており、入院中に発症した傷病であることが多いです。
表中の手術・処置等の合併症の主な内訳は、「体内関節プロステーシスの機械的合併症」、「処置に合併する血腫、他に分類されないもの」、「適正に投与された正しい薬物および薬剤の有害作用によるアナフィラキシーショック」などです。
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